三河黒七輪をつくっている碧南市の杉松製陶さんにお邪魔した。
外側は三河土黒瓦、内側は珪藻土の二重構造になっており、
ずっしりと重く、丈夫で保温性がすぐれているそうだ。
引戸構造の空気口の仕事もすばらしい。
三州瓦が有名な地方だが、こういう風に使われているなんて。
子供の頃から、外でごはんを食べることが好きだった。
物置から木端を持ちだしてきて、空き缶で作った鍋(?)で、
インスタントラーメンを作って食べるだけでも楽しかった。
炭で焼くとどうしてあんなにおいしくなるのか?
外で食べるとどうしてあんなにおいしく感じるのか?
便利に慣れてしまった今では、日常的に使うには無理があるのか?
ヒトはこれまで火を使いこなしてきたけど、もう過去の話か?
…などと難しい話は置いといて、まずは干物を焼こう。
株式会社杉生さん企画の「山の見学会」に参加してきた。
木は二酸化炭素を吸収して酸素を吐き出すので、
温暖化対策に有効だといわれているが、
実際には60~80年経つとほとんど成長は止まり、
二酸化炭素も吸収しなくなるそうだ。
その頃合いを見計らって順に木が切り出されていけば、
山にはいい循環が生まれるとのことだ。
あくまでこれは理想。山の現状は思っていたより大変だった。
家の柱や梁や家具材としてだけでなく、
もっと継続的に人々の生活の中を地元の木々が巡って、
お金も川下から川上に順に巡っていく仕組みってないものか?
考えてもすぐに浮かばないので、まずは、
地元の杉や桧の素晴らしさをみなさんに伝える努力をしなくちゃ。
杉生の皆さん、有意義な時間をありがとう。
自分が育った田舎では、
「○○さんのとこの子」と呼ばれることが多かった。
この場合の○○には、名字ではなく、
「たけしさん」や「わたるさん」など名前が当てはまった。
クラスを見渡せば、「八百屋の子」や「自転車屋の子」など
たくさんの「□□の子」がいて、自分自身も「お寺の子」だった。
お店や家々は、町に向って開かれていた。
学校の行き来など、店頭や垣根越しに声をかけられ、
あいさつができないとよく叱られたものだ。
いろんな人が町にいて、畑にいて、道にいて、庭にいた。
あちこちに目があるのは、うっとおしくもあり、安心もできた。
外に出よう、街に開こう。そして、家で働こう、商売しよう。
そんなプロジェクトを始めよう。