2009/5/7#2 2013.06.02 / カテゴリ:アーカイブス

長野県茅野市から南下。
国道という名の細いぐねぐね道を進み、
高遠、分杭峠、大鹿村を越して下栗(しもぐり)の里に着いた。

間近に南アルプスを望む下伊那郡上村の傾斜30度超えの山腹に、
その里はまるで貼りついている。
標高800m~1100mの間に、民家や農地が点在している。

里の中の蛇行する道を、ゆっくりゆっくり車を進めていく。
ボンネットの向こうには空しか見えない、あたかも飛込み台から
空中に一歩踏み出すような、あの感じ。

古くに切り開かれたこの土地は、豊かな自然の恵みと日本の
原風景が残る地として、「日本のチロル」と呼ばれている。

「なぜこんな険しい山奥で暮らすのか?」が率直な気持ちだが、
里の人は反対に、こう思っているのかも知れない。
「なぜあんな貧しくごみごみした街中で暮らすのか?」と。